今回は、フランチャイズ店と直営店の違いについて徹底的に解説していきます!
街で多く見かけるコンビニや飲食店には、大きく2つの店舗形態が存在します。それが、フランチャイズ店と直営店です。
私たち消費者からは、全く同じに見えるこれら2つのお店も、経営者の観点から見ると全く異なるもの。
「会社員生活を抜け出して独立を果たしたい!」「長年の夢だった自分のお店を持ちたい!」そんな方は多いのではないでしょうか?
実際に独立開業を成し遂げる方の中には、「フランチャイズ加盟」という手段を選ぶ方も多くいます。
加盟募集を行っているフランチャイズ本部は多いのですが、そもそもフランチャイズになじみの薄い方にとっては「フランチャイズとは?」「直営店とフランチャイズ店は何が違うの?」など、分からないことも多いはず。
本記事では、フランチャイズ店と直営店の違いや、それぞれのメリット・デメリット、さらに、フランチャイズの代表的な業種を紹介しています。
業種別にフランチャイズ加盟店のメリット・デメリットも解説するので、これから開業を検討している方は必見です。
素早く多店舗展開するのに適しているのはどっち?
企業が日本全国に多店舗展開をするときに選ぶ方法は大きく2つ。直営店として増やすか、フランチャイズ加盟店を募集して増やすかになります。
しかし、すべての店舗がこの2つの形態で展開されているわけではありません。お店の形態には、以下のようなものもあります。
- 直営店展開
- フランチャイズ展開
- ライセンス展開
- のれんわけ(社内独立制度)
ライセンス展開とは、ブランドネームなどの商標を借りて展開しているお店のことです。多くを直営店で展開するスターバックスも、空港などの一部の特殊な商圏ではこの方法を使用しています。
また、のれんわけはラーメンや蕎麦が好きな方は聞いたことがあるでしょう。従業員が独立する際に、店の看板の使用が許されるパターンです。あそこのラーメン屋さんはどこどこの「のれんわけ」なんて言葉をよく聞きますよね。
なお、ライセンス展開とのれんわけは、大きく括るとフランチャイズ展開のひとつとされることも多い展開方法でもあります。
直営店とは?
直営店とは、その名前の通り、運営企業(本社)が直接店舗の運営を行っている店舗のこと。フランチャイズチェーン(FC)と比較してレギュラーチェーン(RC)とも呼ばれます。
直営店の場合、店舗が得た収益はすべて運営企業のものとなるのがポイントです。その代わり、店舗開発や従業員の雇用、店舗家賃や宣伝広告費などの費用は、すべて運営企業が負担します。
そのため、多店舗展開するには潤沢な資金が必要になり、1年間で複数の店舗を出店するのには、それなりのリスクを伴います。
また、一般的に、店長は本社の社員である場合が多く、パートやアルバイトなどの従業員も運営企業(本社)に直接雇用される形になります。もちろん、社会保険などの、雇用に必要な経費もかかりますし、店舗が増えれば在庫負担も見逃せません。
フランチャイズとは?
一方でフランチャイズとは、フランチャイズ本部の持つ商標や経営ノウハウを使用して、法人や個人がお店を出店する方法のこと。
そして、本部の商標や経営ノウハウを提供してもらう代わりに、加盟店は本部に対してロイヤリティを支払います。
また、フランチャイズ本部をフランチャイザー、加盟店をフランチャイジーと呼びます。
つまりフランチャイズとは、フランチャイジー(加盟店)が、フランチャイザー(本部)とフランチャイズ契約を結び、本部のもつ商標や経営ノウハウを提供してもらう代わりに、毎月ロイヤリティを支払う仕組みのことです。
フランチャイズで多店舗展開する際、店舗の内装にかかる費用やスタッフの雇用はフランチャイジー(加盟店)が担います。
本部にとっては、店舗運営にかかる費用負担が少なく済み、フランチャイジー(加盟店)にすれば、すでに存在する有名なブランドを使うことで、失敗のリスクを低減させることができるというのが、フランチャイズの全貌です。
多くのフランチャイジー(加盟店)が集まれば、企業は短期間で日本全国に多店舗展開が可能になります。
直営店とフランチャイズ店の違いとは?
ここまで直営店とフランチャイズ店について簡単にまとめてきました。それでは、両者の違いは具体的にどのようなものがあるのでしょうか?
直営店とフランチャイズの違い:①収益面・資金力における違い
フランチャイズ加盟店と直営店の1つ目の違いは、収益面や資金力における違いです。直営店での収益はそのまま本社の収益になります。
それに対して、フランチャイズの場合は、フランチャイジー(加盟店)から支払われるロイヤリティが、フランチャイザー(本部)の収益源です。
そのため、フランチャイズよりも直営店での収益の方が、儲けは大きくなります。
これだけ考えると、フランチャイズにメリットがないようにも思えますが、そんな事はありません。ここで、資金力が重要なポイントになります。
直営店を出店するのと、フランチャイズで展開するのとでは、出店にかかるコストが大きく異なるのです。
フランチャイズの場合は、店舗の土地・内外装費・設備費・人件費などはフランチャイジー(加盟店)がすべて負担します。
一方で直営店の場合は、出店にかかる費用はすべてフランチャイザー(本部)が負担するため、店舗展開時の初期費用はフランチャイズの方が安く抑えることが可能です。
このように、店舗の展開方法ひとつで、収益の仕組みや出店にかかるコストが大きく異なるのが、直営店とフランチャイズの違いの1つ目といえます。
直営店とフランチャイズ店の違い:②運営元の違い
直営店とフランチャイズ店の違い2つ目は、運営元が異なるという点です。
ここまで読んできた方は、当然と思うかもしれませんね。
直営店は本社が運営元なのに対して、フランチャイズでは、オーナーが運営元です。なお、オーナーは個人、個人どちらの可能性もあります。
そのため、給与体系や福利厚生についても直営店とは異なる点には注意してください。もちろん、フランチャイズ本部によっては、直営店の従業員が受けられる、社割りなどが適用されることもありますので、このあたりは加盟するフランチャイズ本部に確認するといいでしょう。
また、店舗の在庫が欠品している場合、他店から取り寄せるという場合もあります。このとき、直営店とフランチャイジー(加盟店)との間でやり取りするのはあまりいいとはされていません。
フランチャイジー(加盟店)は同じ看板を掲げているとはいえ、収益源も異なりますし、なにしろ、在庫を仕入れるのにもコストがかかっています。その在庫を直営店が取るとなると、問題となることも多いです。
また、運営元が違うため、経営の失敗に対する責任が異なるのは言わずもがなですね。
フランチャイズは簡単に儲けられる?気をつけるべき落とし穴はここ!
フランチャイズは簡単ではない
フランチャイズに加盟すると、ゼロから独立して開業するよりも、成功の確率は高くなります。
すでにある有名ブランドを使えて、経営ノウハウまで提供してもらえるのだから、簡単に成功できると考えている方も多いでしょう。
たしかに、フランチャイズに加盟すると、フランチャイズ本部の持つ商標や経営ノウハウを提供してもらえます。しかし、実際に経営するのはフランチャイジー(加盟店)のオーナーであり、フランチャイザー(本部)ではありません。
フランチャイズに加盟する前に、フランチャイズ本部から加盟した場合の収益モデルを提示されますが、そのとおりに利益が出ることは少ないです。
特に加盟したあとは、初期費用が大きな負担となり、実際に手元に利益が残るようになるには数ヶ月を要する場合もあります。
ロイヤリティゼロには要注意
フランチャイズには様々あり、中にはロイヤリティがゼロとしているフランチャイズも見られます。
フランチャイジー(加盟店)にとって負担になるロイヤリティは、毎月の出費の中でも大きく、ロイヤリティが支払いたくないから、フランチャイズを辞めたいと考えるオーナーも少なくありません。
そうしたオーナーが多いために、最近ではロイヤリティなしと謳うフランチャイズも出てきました。しかし、これはロイヤリティ以外の部分で徴収する仕組みであり、フランチャイジー(加盟店)の負担はそれほど変わりません。
ただし、ロイヤリティのように、売上が増えればロイヤリティの金額も上がるのではなく、毎月固定の金額が出ていくので、気持ち的にはストレスは少なく済む方もいる少なく済む方もいるでしょう。
ただし、売上が低くても同じだけ支払う必要があるので、事業が軌道に乗る前や、外的要因で売上が下がってしまった場合などにはかなり厳しくなることが予想されます。
ロイヤリティは売上高に対してかかる
ロイヤリティとは、売上金額に応じて一定の割合を計算して算出されるものです。
ポイントは、売上金額に対してかかるという点で、利益ではないということです。そのため、本部が考える施策は、売上金額を増やすことになります。一方で、加盟店が気にするのは利益です。
一見すると、売上が上がれば利益も上がると思われがちですが、施策によっては、コストや手間を考えるとそうでもないことも多々あるのです。そのため、売上は上がったけど利益で手元に残るのはざずかということもあります。
また、フェアやキャンペーンの開催により、いつもより多くの従業員をシフトに組み込まないといけない場合などは、それだけでもフランチャイイジー(加盟店)にとっては大きな負担です。
フランチャイズに加盟する際には、この両者の考え方の違いについて理解しておいてもいいかもしれませんね。
直営店とフランチャイズのメリット
直営店のメリット
- 経営方針を反映しやすい
- 店舗の売上はすべて本部の収益になる
- 好きな場所に出店できる
直営店のメリットには、本社直属の社員が運営するため、フランチャイズ加盟店よりも運営しやすいという点が挙げられます。
たいてい、すでに経験のあるベテラン社員が店長として派遣されるため、改めて教育する必要もないうえ、指導もしやすいのが特徴です。
収益面でいえば、直営店のほうが利益率が高くなります。売上は全て本部の儲けになるため、今後拠点として抑えておきたいエリアなどには、直営店を出すことが多いです。
また、直営店の場合は、ある場所の人口が増え、需要が伸びていれば、同じエリアに出店することも可能。しかし、フランチャイズの場合はそうはいきません。
フランチャイズ店の近くに直営店を出すと、当然フランチャイズ店の売上は下がりますので、本部は出店したくてもできないということが起こり得ます。
フランチャイズのメリット
では、フランチャイズ店の運営には、どのようなメリットがあるのでしょうか。
- 未経験でも経営者になれる
- フランチャイズ本部のサポートを受けられる
- 本部のブランド力を利用できる
フランチャイズのメリットをひとことで表すと、「未経験でもはじめられて、失敗しにくい」ということでしょう
フランチャイズ契約を結ぶと、本部の持つブランドや経営ノウハウを存分に使うことができます。無名のブランドを有名にしていくより手間を考えると、すでに認知のあるブランドを、未経験でも使えるというのは魅力です。
さらに、フランチャイズ加盟店には、スーパバイザーと呼ばれる従業員が、本部から派遣されます。臨店の頻度は様々ですが、少なくとも月に1回程はフランチャイズ店に訪れて、経営指導を行います。
また、本部が行う施策もあり、選ぶフランチャイズによっては手放しで売上を伸ばしていくことも期待できますよ。
直営店とフランチャイズのデメリット
直営店のデメリット
- 出店コストが大きい
- 共倒れのリスクがある
直営のデメリットは、出店コストがかかるうえ、直営店舗の売上によっては倒産の危険もあるということです。
1店舗開業するには、小規模のお店でも最低1,000万円ほどの資金が必要とされています。そのため、次から次へと出店するには、かなり資金に余力がない限りできません。
また、当然ですが直営店の売上が下がり、赤字になると、本社としては経営の危機に陥ります。店舗が赤字でも、家賃や水道光熱費、人件費は本社が支払わなければいけません。
そのため、直営店の売上不振によって、会社自体の経営が困難になることもありえます。
フランチャイズのデメリット
未経験からビジネスを始めたい人にとって、フランチャイズ加盟は魅力的なメリットが多いと感じられるでしょう。しかし、フランチャイズにもデメリットはあります。
- ロイヤリティの支払いが必要
- 契約期間やマニュアル・ルールを守る必要がある
- 途中解約できない場合がある
- 出店地域や業態によっては需要の影響を受けやすい
- 本部や他店舗が不祥事などのトラブルを起こすと、自店舗のイメージも下がる。
フランチャイズに加盟すると、売上の数%または、毎月決まった額を本部にロイヤリティとして支払う必要があります。
ロイヤリティとは、フランチャイザー(本部)のもつ商標や経営ノウハウを利用できる対価として、フランチャイジー(加盟店)がフランチャイザー(本部)に対して支払う費用のことです。
また、経営が軌道に乗りはじめて「もう自力で店舗を運営していける!」と感じても、すぐに解約することはできません。
フランチャイズ契約には「契約期間」の制約があり、契約期間中で解約をすると、違約金が発生する場合がほとんどです。
また、契約の解約後に、同業他社を営業する事もできません。フランチャイズで得たノウハウはあくまでもフランチャイズに加盟している間のみ利用できるもの。
そのため、契約の解約後に、同業種を営業するには、一定期間の時間を置く必要があります。
日本にあるお店の80%がフランチャイズ
ここまで、直営店とフランチャイズのメリット・デメリットについて見てきましたが、いかがでしたか?
「直営店のほうが運営しやすい」と感じた方も、「コストを考えるとフランチャイズの方がメリットが大きい」と考える方もいるでしょう。
直営店とフランチャイズのどちらがメリットが大きいかというのは、企業の状況やエリアによっても異なるので、一概にどちらがいいとはいえません。
ただし、日本についていえば、直営店が20%、フランチャイズ店が80%を占めています。
これは、直営店での全国展開は、容易ではないということでしょう。資金面から考えても、ひとつの企業が数百店舗のお店を展開することは、現実的とはいえませんね。
ただし、20%の直営店があるのはポイントです。重要な拠点として残したいエリアには、積極的に直営店を出店し、縄張りを確保しておくのは、企業を経営するうえでも大切になります。
また、確実に売上が取れる場所なら、フランチャイズよりも直営店での出店のほうがメリットが大きくなりますね。
スターバックスは直営店で多店舗展開に成功している
直営店だけで展開している企業の中でも、成功している具体的な実例として、スターバックスコーヒーが挙げられます。空港などのような特殊な場所以外では、スターバックスコーヒーは直営店で全国に展開しています。
スターバックスコーヒーが直営店展開にこだわった理由のひとつは、店舗としてのブランド力を高めるため。直営店であれば、直接店舗をマネジメントすることができ、企業理念に基づいた教育などを徹底して行うことができます。
ちなみに、スターバックスが提供しているのは、絶品のコーヒーではなく、快適な空間。家でも職場でもない第3の空間を提供することをコンセプトにしています。
どこのスターバックスに行っても居心地が良く、快適だからこそ、競合他社が多くあるような場所でも選ばれるブランドになることができたのでしょう。
フランチャイズに多い業態をご紹介
ここからは、フランチャイズに多い業態についてご紹介していきます。日本にあるお店の80%がフランチャイズなので、皆さんが街で見かけるお店のほとんどはフランチャイズ。
その中でもここでは4つピックアップしていきます。
- 飲食業
- 小売業
- コンビニエンスストア(小売業)
- サービス業
それぞれの業態について順番に見ていきましょう。
フランチャイズに多い業態:①飲食業
代表的なフランチャイズの業態1つ目は、「飲食業」です。
飲食業は、フランチャイズの中でも最も多く見られる業態。ファミレスや定食屋をはじめ、ラーメン屋からカフェにいたるまで、さまざまな飲食業のフランチャイズ加盟店があります。
また、飲食業のフランチャイズの中には、圧倒的な売上を誇る「メガフランチャイジー」と呼ばれるフランチャイズ加盟店もあります。メガフランチャイジーとは、中小企業診断士によって構成される「フランチャイズ研究会」によって以下のとおり定義づけされています。
「メガフランチャイジーに関する調査 研究報告書」(社団法人 中小企業診断協会)
- 20億円以上の売り上げを記録したフランチャイズ加盟店
- フランチャイズ契約により30店以上の店舗を経営している
フランチャイズ加盟店の売上が大きい分、想像もつかないようなロイヤリティが発生している店舗も多いでしょう。
このように、フランチャイズに加盟しても、オーナーの経営手腕によっては、メガフランチャイジーにまで成長することも可能です。ロイヤリティを支払ってもなお莫大な利益が手元に残るなんて、まさに「フランチャイズの夢」というべき存在ですね。
フランチャイズに多い業態:②小売業
小売業も、フランチャイズを代表する業態です。雑貨店や日用品店など、さまざまな小売店がフランチャイズ展開されています。
小売店において、商品の品揃えや陳列の美しさは、まさに命です。どんなに魅力的な商品でも、陳列方法が悪いがために、全く売れないこともあるでしょう。
反対に、陳列や接客をいくら頑張っても、商品自体、人気がなくて売れないというケースもあります。
小売業は、フランチャイズにおける「独自ブランドの商品を扱える」「ノウハウを提供してもらえる」というメリットが大きく活きる業態です。
人気のある商品を、長年培ったノウハウによって導き出された「売れる陳列方法」で、店舗に並べられるため、競合他社との差別化も期待できるでしょう。
フランチャイズに多い業態:③コンビニエンスストア(小売業)
フランチャイズの代表的な業態の3つ目は、コンビニエンスストアです。
コンビニエンスストアは、フランチャイズの代名詞ともいうべき業態です。「フランチャイズといえばコンビニエンスストアのことだよね」なんていう人も、まだまだ多くいるのではないでしょうか。
実際のところ、コンビニエンスストアほど、フランチャイズ展開に力を入れてきた業態もありません。
1人のオーナーが、複数の店舗を運営していることも多く、店長を雇って教育することで、自分がいなくても店舗運営がスムーズに回る仕組みを作り上げています。
フランチャイズ加盟店の代表的な業態:④サービス業
サービス業もフランチャイズの代表的な業態の1つです。ただし、サービス業と一言でいっても、その種類は多種多様。
引っ越しや清掃・修理などの「便利屋さん」から、マッサージ店や美容室などの専門店まで、さまざまなサービス業がフランチャイズで展開をしています。
サービス業の場合、フランチャイズ加盟店の「知名度のあるブランドを使える」というのがメリットです。
他社との差別化に技術力が重要なサービス業にとっては、顧客からの信頼は生命線ともいえます。まずは来店してもらえなければ、新規の顧客を獲得することは難しいでしょう。
しかし、知名度のある看板を掲げていれば、集客方法に悩むことなく顧客の獲得が見込めます。事業が成長・拡大し、新人が増えるほど、「ブランドを提供してもらえる」メリット大きくなるでしょう。
多店舗展開するなら直営店?それともフランチャイズ?
店舗を増やしたいと検討している場合、直営店かフランチャイズか、どのように意思決定をしていくのでしょうか?
すでにご紹介のとおり、直営店を出店するには膨大な資金が必要なうえ、店舗赤字のリスクもあります。
一方、フランチャイズであれば、素早く全国に店舗を展開することが可能です。
どちらもメリットがあり、デメリットがあります。そのため、自分のビジネスが、現状どの段階にあり、これからどうしていきたいのかをしっかりと把握することが必須です。
事業を始めたばかりで、1店舗目は成功しているという場合には、直営店を増やすのが良いでしょう。
フランチャイズ本部になるには、ノウハウが未熟な可能性がありますので、まずはプロトタイプ店舗を作り、ブランド力やノウハウで競合他社に負けないレベルまで強みを活かせているかどうかを確認するのが先決です。
フランチャイズで店舗数を増やしていくにしても、直営店を出店してじっくりと勢力を広げていくにしても、結局のところブランド力とノウハウがポイントになります。
また、フランチャイズと相性の悪い職業も存在します。
例えば、職人の経験と技術力が必要で、その人にしかできない仕事はフランチャイズに向いていません。
フランチャイズは、マニュアル通りにやれば誰がやっても同じ結果になることが大切です。そのため、長年の経験と感覚が必要な職業はフランチャイズでは難しくなります。
フランチャイズはこんなに魅力があるのに、なぜ直営にそこまで固執する企業があるのか?と疑問の方は、以下の動画が参考になるはず!お時間のある方はぜひ見ていってくださいね。
アルバイトから見た直営店とフランチャイズの違いとは?
直営店とフランチャイズの違いは、経営者だけのものではありません。そこで働く従業員にとっても大きな違いがあります。
例えば、コンビニのアルバイトとして働く場合、直営店では身だしなみなどのルールが厳しくても、フランチャイズではそこまで厳しくされることはありません。
直営店は、フランチャイズ店のお手本的な位置付けとなっており、研修の場として使用されることもあるため、このように厳しい規則が設定されているようです。
一方で、直営店では、福利厚生がしっかりしていたり、そもそもの時給が高く設定されていたりします。
ちなみに時給に関しては、近隣にフランチャイジー(加盟店)がある場合には同じに設定する場合が多いようです。
また、コンビニで働くメリットのひとつである、お弁当の持ち帰りも、直営店では制限されているみたいですよ。
携帯ショップのほとんどは代理店!
直営店とフランチャイズ店の例としてよく挙がるのが携帯ショップですが、じつは携帯ショップのほとんどは代理店として営業しています。
代理店とは、大手キャリアと契約を結び、大手キャリアの代わりに商品の販売、サービス、広告、営業などの業務を委託されて行う事業者のこと。一般的に、直営で行うよりもリスクやコストが抑えられるのが魅力です。
フランチャイズはロイヤリティを目的として、代理店は商品を仕入れてもらうことを目的としているのが大きな違いといえます。
一般的に、代理店による営業は、直営で行うよりもリスクやコストを抑えることができるのが魅力です。商品の販売を任せると言っても、販売方法や接客はブランドイメージに直結するもの。
そのため、携帯ショップの代理店では、教育プログラムが充実しているのが特徴です。
直営店とフランチャイズの違いまとめ
今回は、直営店とフランチャイズの違いについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
日本の80%がフランチャイズということに驚いた方も多いでしょう。それだけ日本に浸透しているフランチャイズですが、メリットやデメリットをしっかりと理解することが大切です。
直営店とフランチャイズには、表からは見えない様々な違いがありました。本記事を簡単にまとめると以下のとおりです。
- 直営店では売上が収益になり、フランチャイズはロイヤリティが収益になる
- 直営店は本社が運営し、フランチャイズはオーナーが運営する
- フランチャイズではスピーディーな他店舗展開が可能だが、他社に負けないブランド力やノウハウが必須
- 直営店とフランチャイズでは、働く側の待遇も変わる
これから独立してお店を持ちたいという方はもちろんですが、これから事業をさらに広げたいという方にとっても、本記事が参考になれば幸いです。
フランチャイズチャンネルでも、直営店とフランチャイズの違いについて語っている回がありますので、是非ともご覧ください。
最後まで読んでくださりありがとうございました。今回の記事が参考になりましたら幸いです。
最後に…
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